蔵元便り 柚野の里から

2012年02月

ドッと湧く

今朝の気温はマイナス7度。蔵の北側にある田んぼ一面が、霜柱で真っ白になりました。空も澄んで、富士山もはっきり顔を出し、雪化粧が朝日に眩しい冬景色です。

大寒を迎えた先日、「富士錦を楽しむ会」というイベントを行いました。自分で蕎麦を打って、打ち立ての蕎麦を食べながら富士錦のお酒をいろいろと楽しむという催しでした。平均年齢、60歳位でしょうか・・・。
会社や町内のコミュニティーというくくりを外れた、「富士錦」というくくりで集まった方達は、最初はお互いをけん制しあうような大人しい感じでしたが、富士錦に対してのそれぞれの想い出を持っていて、最後はみんなで大笑いの楽しいひとときでした。
杯が進むほどにドッと湧く会の盛り上がりに、お酒の持っている力って、これなんだなあ・・・と、改めてその力を認識しました。これくらいの年代の人は、本当にお酒の飲み方が上手です。「これが大人」といえるような、本当に良いお酒でした。

酒造りも中盤の折り返し点を迎え、大吟醸の仕込みも佳境を迎えています。寒波に負けず寒さを味方につけ、一皮むけた新生富士錦を、皆様に味わって頂けるよう、蔵の中の真剣勝負が、今も続いています。

来週は、節分・そして立春、早いですね。考えさせられ戸惑う事の多かった一年の厄を払い、福を呼び込み、みんなで運をグイッとこちらに引き寄せましょう。そして、毎年恒例の、富士錦蔵開きは、「3月18日」に開催します。皆様のお越しを心よりお待ちしております。